【薬育体験】薬草から蚊取り線香を作ってみよう

夏(なつ)、そとでの活動(かつどう)のさいには、必需品(ひつじゅひん)の蚊取り線香(かとりせんこう)。蚊取り線香を除虫菊(じょちゅうぎく)という薬草(やくそう)からつくってみましょう!

蚊取り線香について、ふかくしってからつくると、よりふかい まなびをえることができます。自由研究(じゆうけんきゅう)の参考(さんこう)になるとおもいますので、一緒(いっしょ)にまなんでいきましょう。

蚊について知っていることは?

ギモン: 蚊(か)は、いつとんでいることが多(おお)いかな?
 日本(にほん)と外国(がいこく)では、ちがうのかな?

ギモン:蚊(か)にさされると、どうしてかゆいのかな?

ギモン:蚊(か)にさされることで、病気(びょうき)になることはあるの?

ギモン:蚊(か)は、どうして人(ひと)の血(ち)をすうの?

蚊(か)について、しっていることはありますか?
上(うえ)に書(か)いてある質問(しつもん)の答(こた)えを調(しら)べてみましょう。

★おすすめの本
・文春まんが読みとくシリーズ「家庭用殺虫剤ここが知りたい!」
*学校や町の図書館で貸し出されていると思うので、借りて見てみよう。

★ヒント
「蚊(か)」の脅威(きょうい)を知ろう

蚊取り線香について知っていることは?

ギモン:蚊取り線香は、明治時代(めいじじだい<1868年ごろ〜>)から、つかわれはじめましたが、それまでは、どのように蚊(か)にさされないようにしていたのかな?

ギモン:蚊取り線香のどんな成分(せいぶん)が、蚊(か)に効果(こうか)があるのかな?

蚊取り線香について、知(し)っていることはあるかな?
言葉(ことば)はしらなくても、見(み)たことはあるかな?
上(うえ)に書(か)いてある質問(しつもん)の答(こた)えを調(しら)べてみましょう。

★ヒント
蚊取り線香とは?

蚊を退治する製品を知ろう

やってみよう:みんなのまちの薬局(やっきょく)や薬店(やくてん)、ドラッグストアなどにいって、蚊(か)や虫(むし)をやっつける製品(せいひん)は、どんなものがあるか、さがしてみよう!

ギモン:どんなカタチの製品(せいひん)があるのかな?

ギモン:どういうふうに使(つか)う製品(せいひん)があるのかな?

蚊(か)をやっつける製品(せいひん)は、はじめてみるかな?
いろんな製品(せいひん)が、お店(みせ)にはあるね。
きになることがあれば、お店(みせ)の人(ひと)に質問(しつもん)してみましょう。特(とく)に、薬剤師(やくざいし)や登録販売者(とうろくはんばいしゃ)の先生(せんせい)は、くわしくおしえてくれるよ。
*大人(おとな)と一緒(いっしょ)にお店(みせ)にいけるといいね。

★ヒント
蚊(か)を退治する様々な形の製品を知る

蚊取り線香の使い方の注意を知ろう

蚊取り線香をつかうには、注意(ちゅうい)が必要(ひつよう)です。大人(おとな)といっしょにつかおうね!

チャレンジ!事故(じこ)をふせげ!

重大(じゅうだい)な事故(じこ)がおきる前(まえ)の絵(え)です。

この後(あと)、こまったことが「4つ」おきてしまいます。

それは、ただしく、つかっていれば、ふせぐことが できます。

みんなは、この事故(じこ)を解決(かいけつ)できますか?

製品(せいひん)をつかうときに、とっても 大切(たいせつ)な
添付文書(てんぷぶんしょ)。添付文書(てんぷぶんしょ)は、注意(ちゅうい)や使い方(つかいかた)がのってある説明書(せつめいしょ)です。添付文書(てんぷぶんしょ)をみて、解決(かいけつ)していきましょう。

 

むずかしい言葉(ことば)もたくさんでてきました。
辞書(じしょ)などでしらべながら、理解(りかい)して、事故(じこ)をふせぎましょう!!

しらべた後(あと)、こたえは大人(おとな)の人(ひと)に、どうすれば事故(じこ)がふせげるのかをきいてみましょう。

チャレンジ!どうしたら良いか探ってみよう!

いま、こまっているひとがいます。どうするとよいでしょうか?

 はなしをきいてみると、けむりがくるしくて、咳(せき)がでてしまっているみたいです。「けむりはきらいで、苦手(にがて)」とおしえてくれました。

しつもん:なにが原因(げんいん)で咳(せき)がでているとおもいますか?

かんがえよう:けむりが苦手(にがて)な人(ひと)がいるときでも、蚊(か)をよせつけない方法(ほうほう)はあるでしょうか?

★ヒント
・蚊(か)を退治(たいじ)する製品(せいひん)のところでしらべたものをみかえして、よさそうな製品(せいひん)を提案(ていあん)しよう。

蚊取り線香を作ってみよう

 それでは、蚊取り線香をてづくりしていきましょう。

そのためには、注意(ちゅうい)すること、準備(じゅんび)も大切(たいせつ)です。大人(おとな)のかたと、よく読(よ)んで作(つく)りましょう。

*ここからは、むずかしいことばをたくさんつかうので、大人(おとな)のかたと、いっしょにすすめてください。

■作る際に注意すること

大人と一緒に作るようにしてください。

蚊取り線香の材料には、除虫菊の粉、タブ粉というものを使います。除虫菊が、体に合わない人もいる可能性があります。そのため、使っている時に違和感を感じたり、体調が悪くなった時は、作ることをやめましょう。

作成の前後には、手洗いを行い、終わったあとはうがいをするとよいでしょう。また、蚊取り線香の生地をさわるときに、ビニール手袋があるとよいでしょう。

除虫菊の粉やタブ粉は、粉です。作っている時に、近くに飛んだり、汚れたりすることもあります。そのため、汚れては困る服装や汚れては困るものを周りに置かないようにしましょう。

机も汚れる可能性があるので、新聞紙やシートなどをしいて、よごれない工夫をしましょう。

外で行う場合は、風が吹いた場合、粉が飛び散るおそれがあるので、袋の中で混ぜたりと工夫する必要があります。

そして最後に、蚊取り線香の元を作った後に、乾燥して完成します。乾燥の最中に、他の人にふれられないように注意する必要があります。

例えば、幼い子がいる場合、手のとどくところに置いておくと、間違えて食べてしまうかもしれません。万が一食べてしまった場合は、吐き出させて、医師の診察を受けてください。その時は、「蚊取り線香、ピレスロイド系の成分ものを口にしてしまった」と伝えてください。そうならないように、地面から1m以上高い場所など、手のとどかない場所で乾燥させましょう。

■準備するもの

材料で大切なものは、
・除虫菊の粉
・タブ粉
の2つになります。これらと水を練り合わせれば蚊取り線香は作れます。

除虫菊の粉は、蚊の嫌がる成分:ピレトリンが含まれています。タブ粉は、水を含むことで粘り気をだし、粘土のように形を作りやすくする「つなぎ」の役割を果たします。

例えば、除虫菊の粉ではなく、アロマオイルや香りの成分を一緒にタブ粉と混ぜれば、香りがする線香をつくることができます。

次に、食紅です。
除虫菊の粉とタブ粉だけでは、茶色で見栄えがよくありません。そのため、赤や緑、黄などの食紅を混ぜることで色をつけることができます。

あのおなじみの渦を巻いている蚊取り線香も、色をつけて緑色になっているのです。除虫菊の成分の色ではありません。

除虫菊:タブ粉を1:1で混ぜることが大切です。
もっと多くの蚊取り線香を作りたい時は、1:1を守れば、10g:10gで20gの蚊取り線香を作ることもできます。その場合は、水は13mL×2倍の26mL用意すると良いでしょう。

材料を混ぜ合わせる、ボール。
机が汚れないようにしく、新聞紙。
新聞紙の上で生地をこねると、新聞紙にくっついてしまうので、粘土板があると上手に練ることができます。

また、好きな型ぬきがあれば、
生地を型抜くことで、きれいにつくることができます。

■作り方

粉にふれますので、ビニール手袋をしましょう。

①ボールなどの器に、除虫菊とタブ粉を1:1=5g:5gで入れて、混ぜます。
② 次に、①に食紅を加えます。耳かき1杯程度で良いでしょう。加えたら混ぜます。

この時、あまり色はでていませんが、水を加えて混ぜると色がついていることがわかってくると思います。色があまりつかないからといって、たくさん入れすぎないように注意しましょう。

③ ②の混ざった粉に水を少しずついれて、混ぜます。すると粉がまとまってきますので、まとめながら水を加えていきましょう。すると、生地が耳たぶくらいの硬さになるところで、生地が完成です。5g:5gの量で作る場合は、水12.5〜13mLほどでよい硬さになると思われます。

④生地が完成したら、粘土板にひろげて生地を伸ばします。

生地を触る時は、ビニール手袋をして触るとよいです。

生地は薄い方が早く乾きます。生地が厚いと乾き切らず、火をつけたときに、しっけてしまい、うまく火がつかないことがあります。目安として、4〜5mmほどの厚みにしてはいかがでしょうか?

10円硬貨の厚みが、約1.5mmなので、3枚ほどの厚みにすると良いでしょう。薄くしすぎると、こんどはくずれやすくなってしまうので注意です。

⑤ 生地をいくつか作れたら、新聞紙の上にそっとおいて、一週間ほど乾かせば、蚊取り線香の完成です!!

注意のところにも記載しましたが、幼い子の手の届かないところで乾燥させましょう。

また、使う時は火をつかうので、大人と一緒に使いましょう。

蚊取り線香を使ってみよう

蚊取り線香や虫除けスプレーなど、使用するときは必ず大人と一緒に行うようにしてください。誤った使い方をすると、重大な事故になる危険性もあります。

 また、火を使うので注意をしながらつかいましょう。

■使う際に注意すること

蚊取り線香は、除虫菊の成分が空気中にただようときに、煙も一緒にでます。煙を吸い込んで、もし具合が悪くなったり、異常を感じたときは、使うのをやめましょう。

特に、煙は喘息を持っている人は、吸い込んで苦しくならないように注意が必要です。

次にお願いとして、使用する場所に気を付ける必要があります。

観賞魚(金魚など)を家で飼っている場合。
除虫菊の成分が水槽の水に溶け込んで、観賞魚に影響を与えることがあります。そのため、観賞魚の近くで使わないようにし、同じ部屋で使う場合も換気をよくしてください。

飼育昆虫(カブトムシなど)がいる場合。
蚊取り線香は、虫全般に影響を与えるため、飼育昆虫のいる部屋では使用しないでください。

また、犬や猫などがいる部屋では問題なく使えます。

その他の注意として。
蚊取り線香は、燃えて成分が空気中にただようことで役目をはたします。そのため、風上におくことで、部屋に広げることができます。また、煙のみが充満すると煙たくなってしまうので、換気の良い場所で使うようにしましょう。

燃えやすいものが近くにあると、蚊取り線香から火がうつり、火事の原因になるおそれがあります。燃えやすいものから離して使ってください。

蚊取り線香は火を使います。火がついている線香やお皿、周辺のものは熱くなっている可能性があります。火傷に注意しましょう。そして、平らな場所で使用しましょう。平でないと、バランスをくずし、火が燃え移る恐れがあります。

燃やす時は、別で売られている蚊取り線香の皿や汚れてもいい器などをつかいましょう。

■使う際に準備するもの

・蚊取り線香皿

・火を付けるもの(ライター、マッチなど)

*必ず、大人と一緒にやりましょう。

線香皿は、100円均一やホームセンターなどで買うことができます。そういった専用のものを使うと良いでしょう。缶やお菓子の金属のフタをつかうこともできますが、金属の部分と線香の加熱部分がふれると、熱がにげてしまい、思うように燃え進まないため注意が必要です。

また、紙皿や木の皿をつかうと、燃え移ってしまうため、注意が必要です。

使う時に、火をつかいますので、必ず大人の方と一緒に行いましょう。

■使い方

 大人の方と一緒に、火をつけます。
火がついた後、煙がでて、ほんのり赤く燃え進んでいきます。燃え進んだ後、燃えた部分は灰になり、グレーの色になりポロポロと崩れやすくなります。

 灰は風で飛ぶので、強風だと灰がとびちり、汚れるので注意しましょう。

 熱で煙と一緒に、除虫菊の成分が空気中にただよいます。煙がないところにも成分がただようので、もくもくと煙をたくさん出さなくても大丈夫です。

 喘息人、けむたいのが苦手な人もいます。使う時は、そういった苦手な人が困っていないかも配慮しましょう。

 使い終わった後、お皿が熱くなっていることもあるので、すぐにさわらないように注意しましょう。灰は、数時間か一晩ほど置いておき、熱がとれていることを確認して、燃えるゴミとして捨てることができます。

さいごに

蚊取り線香をつくってみていかがでしたか?

わからないこと、うまくいかないときは
どうすればうまくいくかを、かんがえたり、ためしたりしてみましょう。